皆さんの所属している施設には、認定看護師は在籍していますか?
その存在については知っていると思いますが、果たしてどのような流れで資格取得できるのかご存じでしょうか?
もちろん専門的な分野を学ぶことから様々な条件があり、それぞれの課程を踏んでいく必要がありますので、簡単に取得することはできません。
しかし、必ず自身のスキルアップには繋がりますので、取得して後悔することは無いでしょう。
またそれだけではなく、患者さんに対して専門性のある看護を提供できると共に、看護師のロールモデルとなることから、やりがいのある仕事であることは間違いありません。
資格の種類には多いことから、もしかしたら「この資格ならとってみたい!」と思う方もいるかもしれません。
今回は、認定看護師という資格制度・資格の種類・どのようにして認定看護師の教育課程へ進むことができるのかについて解説していきます。
認定看護師はどのくらいの種類があるのか?過去から現在にかけての変化について
まず、認定看護師の分野についてです。これまでは、21分野の認定看護分野があったのですが、現在は19分野に変更されています。
認定看護師の分野一覧
がん薬物療法看護
在宅ケア
生殖看護
腎不全看護
摂食嚥下障害看護
小児プライマリケア
脳卒中看護
呼吸器疾患看護
心不全看護
皮膚・排泄ケア
感染管理
糖尿病看護
新生児集中ケア
手術看護
乳がん看護
認知症看護
がん放射線療法看護
クリティカルケア
緩和ケア
以上の19分野が認定看護師の分野です。
これまでは救急看護・集中ケア・がん性疼痛が認定看護師の資格としてあったのですが、現在これらの3つの認定看護分野は統合されています。
救急看護・集中ケアは「クリティカルケア」
がん性疼痛は「緩和ケア」
となっています。
皆さんはこの中で興味のありそうな分野はありますか?
各々の看護師さんで持ち合わせている得意分野は異なってくると思います。
ちなみに私は、循環器・療養病棟・緩和ケアでの経験はありますが、その他の分野に関してはあまり自信がありません。
しかし、緩和ケアに関しては継続して働き続けたいなーという思いがありました。
また、「自分の能力をもっと伸ばしたい!」「もっとこの病院を○○にしたい!」と様々な展望ができたことから、認定看護師を目指しました。
それぞれが働いている環境によって、取得できる資格もことなってきます。
認定看護師の資格を早めに取得したいと考えているのであれば、その認定分野に精通する環境で働き始めることをおススメします。
認定看護師になるには看護師としての経験年数が必須
次に、認定看護師の教育機関(認定看護師になるための学校)に受験する条件についてお伝えします。
これは、看護師としての経験年数や、認定看護師に関連している専門分野で働いている年数がもとめられています。
以下がその条件です。
そのため、最低でも看護師としての経験は5年以上必要であること、また認定看護師の分野で3年以上はその環境で働いてなければなりません。
当然のことですが、例えば緩和ケア病棟で働いていても、クリティカルケアの分野を受験することは出来ません。
認定看護師の教育機関へ受験したいと考えているのであれば、目指している認定分野の目標について上司へ相談し、認定看護の分野で実務経験ができるよう調整してもらうことをおススメします。
認定看護師を目指すためには、まず施設の承諾を得ることが必要
認定看護師になりたい!と思い立っても、その思いだけで認定看護師を目指すことは困難です。
勤めている病院からの承諾が得られることで、初めてその第一歩を踏み出すことができます。
そのため、認定看護師を目指す上で最初に行うことは、上司へ掛け合うことです。
しかし、いざ師長に相談をしたとしても…
わかりました。上に相談してみます。
けど病棟も忙しいから、今年じゃなくてもいいよね
など、病院の事情を理由に一旦断られてしまうこともあるかもしれません。
私は一度、「今いなくなっては困る」という理由で受験を1年先延ばしになったことがありました。
私はそこで食い下がってしまったのですが…やはり後悔をしました。
1年でも早く資格を取得し、認定看護師としての活動を始めたかったからです。
そのため、認定看護師を目指しているのであれば、私の様なことが無いよう、熱のあついうちに目標に向かって行く方が良いでしょう。
ただ、私の様に上司から先延ばしにされてしまうことも少なからずあるため、自身が認定看護師になった時のメリットについて上司に伝えることがとても大切です。
自身の願いを叶えるためにはその気持ちや、具体的にどのような利点があるのか伝えられることが必要かと思います。
例えば、一番わかりやすいところで言うと、教育的な役割として看護師一人一人の指導・教育・相談を通して質の向上を図れること以外にも、○○の加算がとれるといった所だと思います。
認定看護師になることで、それが病院としての売り上げにどう貢献できるか、ということも病院経営の面でも重要だと考えます。
これだけではありませんが、このようにそれぞれの病院において、自身が認定看護師になることで、どのような効果が病院に得られるのかを伝えることが大事です。
必要性を理解してもらうことで…
なるほど、じゃあ推薦してみようかな
と納得してもらえることに繋がるのではないかと思います。
認定看護師になるためには、様々なステップを踏みながら進んでいくことになります。
認定看護師を目指したい方がいれば、上司と相談しながら、自身の計画にあわせて進められると良いですね!
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